ヤマシロヤ 模型製作Webコラム『オオゴシ*トモエのEnjoy Hobby!』は、ホビーの楽しさ、プラモデル作りの面白さを紹介するコラムです。みなさんもじょいほび!と一緒に楽しい模型ライフをはじめませんか?
 
ガンプラ製作コラム 1/144 HGUCνガンダム編
 【第9回 筆塗りをしよう!の巻】

Text byオオゴシ*トモエ
 
2008年5月~11月にかけて制作しました、
バンダイ 1/144 HGUCνガンダムの制作コラムです。
制作過程や作業のポイントなどをご紹介します。

コラム第9回は、筆塗りを行います。
前回マスキングをしてパーツの塗り分けを行いました。

さらに細かい部分は筆塗りをすることに。
今回は、筆塗りによる塗装とスミ入れ、
ウォッシングを行います。
それぞれの作業の流れをご紹介します。

完成に近づいてまいりましたνガンダム。
今回もモリモリ作業を進めますよー。
こちらのコラムで組み立てているキットは、
バンダイ 1/144スケールHGUCνガンダムです。

HGUC ニューガンダム  全長約153mm
税込¥2,625(¥2,500+税)

ガンプラ関連商品は、 ヤマシロヤ5階ホビー・フィギュアフロアで取り扱い中です!
前回はこんな作業を行いました

コラム第8回ではマスキングを行いました。
マスキングテープの貼り方、
塗装の手順をご紹介しました。

コラムはこちら!
【第8回 マスキングをして塗りわけよう!の巻】
 




細かい部分は筆塗りで

こちらが前回マスキングで塗り分けたパーツたち。

ぱっと見は塗り分けができているように見えますが、
塗り分け部分のふちがガタついていたり、
細かい部分がまだ未塗装だったりします。

今回は一部修正と塗り分けを行います。
塗料はエアブラシで塗装したときに、
作った色を使用します。
ラッカー系で塗装。失敗できないー!!
失敗したときにふき取れる、
エナメル塗料で塗装する方法もあります。


写真は塗料皿を2枚用意し、片方に塗料、
もう片方にうすめ液を入れて、
濃度調整を行っているところです。


最初に筆塗りに適した濃度に、
塗料を薄める方法もあるのですが、
すぐに揮発してドロドロになってしまうので、
最近はこんなスタイルになりました。
 
うすめ液を筆先にちょんちょんとつけたら、
塗料となじませ、筆先をよい加減に調節します。

細かいパーツに筆塗りするときは、
クリップなどで固定すると、
持ち手部分が大きくなるので、より安定します。


筆は筆先がなるべくバラけないものがよいです。
ちょっと奮発してもよいものを選ぶと、
失敗なくきれいに塗ることができます。

写真のように、手をしっかり固定して、
プルプルしないように塗装していきます。
 
1回目を塗装したら、手を止めてしっかり乾かします。
塗料が乾かないまま何度も重ねてしまうと、
仕上がりがガタガタになってしまうことも。

途中過程はこんな感じ。

真ん中はスミイレをするので、
ちょっとくらいならはみ出しても大丈夫。

黄色は2回ほど重ね塗りを行いました。
 
つづいて腰のV字の部分。

ここの塗り分けは、マスキングなど、
いろいろな方法があるかと思いますが、
今回は筆塗りで仕上げます。

細かい作業ですが、
焦らず、ゆっくり、丁寧に塗装します。


私も「ムム!」と息を止めつつ作業しました。
 
黄色の塗装の前に、ホワイトを下塗り。
白以外のパーツに黄色を塗る場合は、
下塗りで白を塗装しておきます。

このひと手間で黄色がきれいに発色します。

V字の端っこや、ラインを、
左右対称に整えることがポイント。

ちゃんと塗りわける自信がないなーという方は、
ラッカー塗料と、エナメル塗料の特性を利用し、
うまく併用する方法で塗りわけるとよいかと思います。
 
パーツの角度を何度も変えて、
塗りムラがないよう、集中して塗装します。


難しいかもしれませんが、
このV字がばっちり決まると、
ぐっと見栄えもよくなります。

はじめて塗装するという方も、
チャレンジして頑張っていただきたいポイントです。
 
できあがり~。

一部細かい部分の塗り分けと並行して、
マスキングで塗装したときに、
ガタガタになってしまった部分も修正します。

きれいに塗り分けができたら、
続いてはスミ入れとウォッシングを行います。





スミ入れも兼ねて、ウォッシング

今回のスミ入れは、
ラッカー塗料の上に塗装したときに、
溶剤でふき取れるエナメル塗料を使用します。

黒だとメリハリが付きすぎてしまうので、
グレーや茶系の色などに調色します。
エナメル塗料の希釈には、
よりパーツが割れにくいジッポーオイルを使います。
エナメル塗料はラッカー塗料の上に塗装しても、
ふき取れる利点がある反面、
パーツを脆くしたり、
割れてしまう危険性があります。


スミ入れをするときに、
あまり大量に流し込まないように注意します。

パーツが割れないようにする工夫がもう一つ。
エナメル塗料でスミ入れや、
ウォッシングをするときには、
可能な限りパーツをバラバラの状態にします。
 
ぱちぱち組み立てられる、
スナップフィットのガンプラは、
常にパーツにテンションがかかった状態。
突き出しピンやダボ穴に、
目に見えないヒビが入っていることがあります。


パーツをバラバラにすることで、
なるべく無理な力がかからない状態で作業します。

小さなパーツや溝が深いパーツは、
毛細管現象を利用します。
筆先を溝の端っこに軽く当てると、
すーっとパーツの溝に塗料が流れていきます。
一通りスミ入れをしたら、
次はウォッシングを行います。


今回のνガンダムはグラデーション塗装を行い、
渋い感じの仕上げを目指します。

他のパーツとの色のなじみをよくするために、
エナメル塗料でフィルターをかけます。


この作業はあくまでも味付けの作業。
お好みでどうぞ。
上の写真のように、
平筆にエナメル塗料を含ませパーツ全体に塗装。

その後、エナメル溶剤を含ませた筆で、
筆跡や、余分な塗料をふきとります。

ティッシュなどで溶剤を調整したり、
筆をきれいにして作業すると、
手早くきれいに仕上がります。
小さなパーツは綿棒でふき取ります。

ふき取りをすると、ウォッシングの意味がないのでは?
と思うかもしれませんが、
全部なくなってしまうことはありません。
広い面に若干色が残っている程度でOKです。


あくまでも味付け、
フィルターっぽい感じで仕上げます。
綿棒は常にきれいなものを使用します。

塗料がしみ込んでいる綿棒をずっと使っていると、
パーツの表面に塗料を塗り伸ばしてしまって、
いつまでたってもきれいにならない…なんてことも。


ケチらず、どんどん新しいものに交換しましょう。

最後にふき取れていない面はないか、
しっかり確認します。
仕上げはシャーペンでスミ入れ

スミ入れした部分が、
ふき取りで消えてしまった場合や、
溝が浅すぎてうまく流れてくれない場所は、
シャーペンなどでかきこむのも方法のひとつ。


いろいろな道具を駆使して、
きっちりスミ入れを行うと、
仕上がりもグンとよくなります。
スミ入れやウォッシングをしたら、
組み立てつつ全体をチェック。



組み立てた時に、スミ入れのはみ出しや、
ウォッシングのふき取り加減が、
左右で違ってしまった場合は、
綿棒に溶剤を含ませて修正します。
エナメル塗料でパーツが割れた時は、
瞬間接着剤などで接着して修正します。

組み立てたらいよいよ仕上げの作業。
シール貼りなどを行います。


いよいよ完成間近となりました~!


グラデーション塗装を行ったνガンダム、ついに完成です!
次回はシール貼り、ベースの製作などを行います。


じょいほび!ガンプラ製作コラム
HGUC νガンダム制作編 第10回(最終回)
νガンダムの仕上げの巻 に続く!
(C)創通・サンライズ


 
 
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